INTERVIEW インタビュー

生天目華役:北原侑奈

 

【『菜なれ花なれ』本編について】

本作で好きなキャラクターとその理由を教えてください。

自分が演じさせて頂いた華ちゃんが大好きなのですが、華ちゃんと同じくらい好きなのが野苺ちゃんです。
野苺のとあるシーンを見た時に1人できゃ〜!と舞い上がっていたのですが、これを語るとネタバレになってしまう…
クールで落ち着いている普段の姿もかっこよくて素敵だなと思いますし、そんないつもの野苺とは違う顔が垣間見える瞬間が個人的にものすごく大好きです。

 

ご自身が「ここを見てほしい!」と感じるポイントはどこですか?それはなぜですか?

各々が心に何かしらの想いを抱えながらも、寄り添ったりぶつかったり感情を剥き出しにしたり…そんな皆の人間らしさを見て頂きたいです。
演じていて心が苦しくなるシーンだったり、皆さんのお芝居を見ていて、自分の台詞は無くても華として感じるモノがあったり。
大人になると、自分の素直な気持ちを感情として出す事が難しくなるなぁと私は感じているのですが、皆の口から出てくる等身大の言葉に青春を感じました。

 

【ご自身の演じられたキャラクターと役作りについて】

ご自身が演じたキャラクターの第一印象と、現在の印象を教えてください。

華ちゃんの第一印象は、『気の強い子』でした。
小さくて可愛らしい見た目ではありますが、顔立ちから意志の強さや彼女のプライドを感じていました。
想像していた通り、華ちゃんは気の強い女の子でした。でもその裏には、彼女が今まで培ってきた努力やチアに対する想い、それ故のプライドがありました。
そんな姿を知り、『自分の軸をしっかりと持つ、ストイックで強いかっこいい女の子』という印象に変わりました。

 

役作りをされる際に意識されたことを教えてください。

思った通りに、感じた通りに感情を出すことを特に意識していました。
頭に思い浮かんだこと、心に芽生えた気持ち、そんな色々な思いを変に隠したり意味を含んだ言い方をしたり…華ちゃんはそういうことをしない子で自分の気持ちに正直で、どこまでも真っ直ぐ。なので、彼女の感情や気持ちは出来る限りストレートに表現したい!と思いながら挑みました。

 

【アフレコ時のエピソードについて】

アフレコで事前準備されることはありますか?その場合はどのようなことをされますか?

自分の台詞を確認した後、頂いた台詞を本当にゆっくり棒読みで声に出して読んで、どういう文の構造になっていて何を言いたい台詞なのかという確認を全台詞でしてます。
これは以前指導して下さっていた方から教わったものです。
あとは、自分の台詞が無い時にキャラはどんな感情になっているのか?心の中では何を思っているのか?登場していない場面でも本人はどこにいるのか?そんな事を台本に細かく書き出してます。

 

アフレコで監督や音響監督と関わる際はどのようなコミュニケーションを意識されましたか?

こうやってメインキャストとして作品に携わらせて頂ける機会は本当に恵まれたことなので、1つでも多くのことを吸収して、次はもっと成長した自分を見せられるように頑張ろう!と、1秒1秒が勉強の場だと思って現場に行っていました。
「ここはもっとこうやって感情を伝えて」「体使っていいから変化を意識してやってみようか」など、自分の新しい表現を引き出して下さるアドバイスを沢山頂きました。

キャスト同士、またはスタッフと交流する中で印象的だったエピソードはありますか?

柊役の逢田梨香子さんと一緒に帰った日です!
初めましての方ばかりの現場で、しかもご一緒させて頂く皆さんは本当に凄い方々ばかり。その日のアフレコは自分の中でも消化不良というか、自分の未熟さに落ち込みながら終えてしまって…
その帰り道に逢田さんがかけて下さった言葉に本当に救われて、今日の自分を前向きに捉えられることが出来ました。頂いた言葉がずっと支えでした。本当にありがとうございます。

 

【声優の仕事内容について】

あなたにとって「声優」はどのようなお仕事だと考えていますか?

夢中になる苦しさ、悔しさと向き合う大切さ、自分を変えたいと思うきっかけを与えてくれたお仕事です。
日常生活の中では体験できないことを作中では体験できたり、普段の自分では出せない感情を出せたり、そういうお芝居の楽しさを味わえる職業でもありますが、どちらかというと自分と向き合うことの意味を教えてくれて、自分の弱さや支え下さる方の大切さを考えさせてくれる、自分を強く成長させてくれるお仕事です。

 

声優のお仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

・感じた通りにやってみること
・アドバイスを素直に聞くこと
・考えすぎないこと
この3つを大切にしています。
頭で色々考えすぎて、自分のお芝居に疑いを持ったまま現場に入り、上手くいかなかった…と落ち込むことが多々ありました。これでは逆に沢山の方に迷惑をかけてしまうので、絶対ブレてはいけない部分は持ちつつ、その時の状況やアドバイスに対して柔軟に100%対応できる自分でいることが大事だなと思ってます。

 

お仕事をしていて面白いと思う瞬間はどこですか?

ご一緒させて頂く皆さんのお芝居を間近で浴びられる瞬間です。
日常では体験出来ないような場面や、自分だったら味わえないであろう感情に触れられる瞬間もすごく好きなのですが、それ以上に皆さんのお芝居は物凄く惹き込まれますし、そんな表現があったんだ!って新しい発見が毎回絶対にあって、心がグッとなるんです。
なので、皆さんのお芝居に同じ空間で触れられるあの瞬間がすごく面白くて大好きです。

 

今後お仕事の中で挑戦してみたいことはありますか?

自分の全てを捧げるような、ありとあらゆる想いを絞って出し切るような、そんな役を演じてみたいです。
上手く言えないですけど…仕事が終わる度に真っ白に燃え尽きて歩けなくなるくらい重い役。
そんな役をアニメや舞台で演じたいです。
そのためには、まだまだ学ばなければならないことが沢山ありますし、今の自分では役不足だと思うので、もっと色々な経験をして多方面から物事を捉えられる人であり続けたいです。