INTERVIEW インタビュー

劇伴・挿入歌音楽プロデューサー:木皿陽平(Stray Cats)

【「菜なれ花なれ」本編について】

本作の第一印象を教えて下さい。

P.A.WORKSさんは過去に『花咲くいろは』でご一緒したことがあったのですが、10年以上も前の話だったので久しぶりにP.A.WORKSさんとご一緒できるという喜びがありました。
それとチアの演技というものが知ってそうで知らなかったので、自分がこれまで触れてきたダンスパフォーマンスとの「文法の違い」はなんだろう?と疑問に思いました。

 

本作で好きなキャラクターとその理由を教えてください。。

強いて言えば杏那ですね。チームで何かをやる時、ちょっとだけ違う文化の風が入ると大きく飛躍できると思っています。実際に目の前で見ることになったらきっと杏那に注目するでしょうね。違う風を吹かせるのは彼女だと思うので。

 

ご自身が「ここを見てほしい!」と感じるポイントはどこですか?それはなぜですか?

私は劇伴と挿入歌を数曲担当しました。
挿入歌は柿本監督から演出意図も具体的に説明いただけたのでよりイメージを明確に持って制作することができました。かなり幅広く作ったので私自身も映像とのマッチがものすごく楽しみですし、歌が流れるシーンはぜひ観ていただきたいですね。

 

 

【「音楽プロデューサー」の仕事内容について】

「音楽プロデューサー」はどんなお仕事ですか?

本来は音楽に関わる予算調達とその予算を使った制作、宣伝を取り仕切る仕事です。
この場合でいうと作品に関わる音楽を限られた予算内で納期までに完成させる仕事です。
やり方は人それぞれですが、クリエイターの選定から制作進行管理までをやる人が多いと思います。私は自分のこだわりでクリエイティブ面もしっかりと管理し、歌入れまで自分でやるスタイルです。

 

お仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

直感を大事にすることと、「ヒットすること」が最高の愛情表現であること。

 

お仕事をしていて面白いと思う瞬間はどこですか?

チームでやるので新たにご一緒したクリエイターさんとハモれた瞬間ですかね。

 

本作の劇伴を「HANO」さんにご依頼したきっかけは何ですか?

HANOさんは若いクリエイティブチームで、作家さんによってはこれまで何曲もお願いしたことがありました。『菜なれ花なれ』は若くてキラキラしたイメージの作品だと思ったので若いチームで才能のあるHANOさんにお願いしたいと一発目から思いました。

 

歌唱収録で印象的だったエピソードがあれば教えてください。

現場で美味しいラーメン屋さんの話をしていた記憶がほとんどでして…
キャストさん6人全員がびっくりするくらい違うキャラだったのが印象的です。

 

歌唱収録の際にキャストさんへのディレクションで気をつけていることはありますか?

キャラクターについては私よりも御本人や映像Pのみなさんが把握されてるのでみなさんとのコミュニケーションが大切です。キャラクター性について少しでも不安になったら後ろを振り向いてプロデューサーの方に確認してました。

 

監督や音響監督とのコミュニケーションの中で印象的なものはありますか?

監督がご多忙だろうと思うのでなかなかとある曲のチェックバックが来ないなぁ・・・と思っていたのですが、チェックバックが来てリテイク指示があるんですがその内容が実に的を射ていたので柿本監督についていこうと決めた瞬間でした。

 

普段生活している中で、「職業病だなぁ」と思うところはありますか?

流れてくる音楽のミックスバランスが悪かったり、スピーカーとかの環境的な問題でバランス悪いとすごく気になりますね。
屋外でロー(低音)上げすぎて真ん中が聞こえないとかそういうやつです。

 

今後お仕事の中で挑戦してみたいことはありますか?

子供向けの音楽をものすごい前にやっていたのですが、もう一度やりたいですね。
あとは演歌や歌謡曲が好きなのでそういうのに特化した作品もやってみたいです。